Monster's Ball

最近の休日はDVDを借りてきて見るだけ。一日中引きこもり。
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『チョコレート』
重い主題とエロエロなシーンで構成された映画。この邦題と「たかが愛の代用品」というコピーがもうほんとずしりとくる。父親という愛の代用品としてチョコを貪るヒロインの息子や、チョコアイスを食べる愛に飢えた主人公。なにより2人の関係が「愛の代用品」となっている。
気になったのは、ヒロインの息子の轢き逃げの件。事件の当日、ヒロインは客から盗んだ鮮やかな傘をさして、雨の中息子と歩いて帰る。そして轢き逃げ後のシーンで、暗い夜の土砂降りの中その鮮やかな傘が転がっている。直接的な轢き逃げのシーンはなく、その後も犯人等のフォローが無かったのでなんとも言えないが、自分には「傘を盗んだ相手に轢かれた」という風に見えた。これによって(自分の非で)最愛の息子を失ってしまったヒロインが、同じく自身の(親から受け継いだ)人種差別主義と古い厳格さによって息子を失った主人公と、「愛の代用品」としての関係を持つという構図を描いているように見えた。また、依然差別され経済的にも厳しい為に盗みを行わざるをえない黒人、という主張も感じた。
…のだけど、webを見ていると傘の件に言及している人が居ない。。自分の思い違い?それとも当然のことだから?